決算内容と、来期予想、ガイダンスが整合的であるかを判断して投資を行う。
不動産投資で減価償却費を活用して節税できる人と節税できない人
事業などの業務のために用いられる建物、建物付属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には時の経過等によってその価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産といいます。他方、土地や骨とう品などのように時の経過により価値が減少しない資産は、減価償却資産ではありません。
減価償却資産の取得に要した金額は、取得したときに全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費としていくべきものです。この使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が財務省令の別表に定められています。減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の 必要経費として配分していく手続です。
1.2.減価償却が節税に利用できる理由はずばり、損益通算で所得を圧縮できるから
そして、 減価償却費が大きければ大きいほど会計上の赤字を大きくできるため、より多くの所得を圧縮することができ、節税効果が高まります。
1.投資に役立つ数字の読み方を知ろう 3.減価償却による赤字がこわくない2つの理由
- 年間1,000万円もの費用を計上したら利益が減ってしまい、赤字になるのでこわい!
- 不動産所得で赤字を出していたら銀行に融資してもらえなくなりそうでこわい!
・年間1,000万円もの費用を計上したら利益が減ってしまい、赤字になるのでこわい!
減価償却は、あくまで会計上で費用を計上しているだけなので、実際の手残りに影響はありません。
・不動産所得で赤字を出すと銀行に融資してもらえなくなりそうでこわい!
ここでいう「不動産所得で赤字」は減価償却後のことをいいますが、銀行が評価する利益は減価償却前のキャッシュフローです。
2.減価償却費の計算方法を知ろう
先ほどもお伝えしましたが、 減価償却費を大きくすることで不動産投資における節税効果を高めることができます。
そのため、節税をするとして、この物件はいくら減価償却費をとれるのかを自分自身で知ることはとても大切なのです。
2.1.建物価格の代表的な2つの算出方法
① 当事者間で、実態に則した適切な価格割合を決める
② 固定資産税評価額の比率で按分(あんぶん)する
① 当事者間で、実態に則した適切な価格割合を決める
実は、 土地・建物の価格は常識の範囲内で、売買契約書に土地:建物の比率を明記すれば当事者間で決めることができます。
② 固定資産税評価額の比率で按分(あんぶん)する
①の方法で折り合いがつかなかった人や、売買契約書に価格を書き忘れた人はこの方法で建物価格を決めることになります。
2.2.減価償却期間の算出方法
新築の場合の減価償却期間
築年数が法定耐用年数の一部を経過している場合の減価償却期間
例えば、築15年のRC物件を購入した場合、減価償却期間は、
(47年―15年)+15年×20%=35年 となります。
築年数が法定耐用年数を超えている場合の減価償却期間
例えば、築25年の木造物件を購入した場合、減価償却期間は、
22年×20%=4年 となります。
減価償却費を実際に計算してみよう
答え:
建物価格・・・5000万円
減価償却期間・・・(34年―25年)+25×20%=14年
3.見落とすな!減価償却をすると譲渡税が大きくなる可能性がある
答えはNOです。
1年目は1000万円減価償却するので、建物の会計上の価値は4000万円。
2年目はまた1000万円減価償却するので、建物の会計上の価値は3000万円。
・
・
5年目以降は建物の会計上の価値は1円 となります。
売却時の価格5000万円から会計上の価値1円を差し引くと、売却益は5000万円。
譲渡税率は20%なので、5000万円×20%=1000万円の譲渡税がかかることになります。
そのため、 物件を売却するまでに1000万円以上の節税効果がでないと、無意味に多額の譲渡税を支払うことになるので要注意です。
4.減価償却を利用した節税にとって最高の組み合わせは木造×築古×高収入×長期譲渡
・木造
木造の法定耐用年数は22年と、他の構造に比べて短いため、同じ建物価格・同じ減価償却期間だったとしてもより大きな減価償却費をとることができます。
・築古
法定耐用年数切れなら法定耐用年数×20%で減価償却ができ減価償却期間が短いため、同じ建物価格・同じ構造でもより大きな減価償却費をとることができます。
・高収入
物件保有時の所得税・住民税率と物件売却時の譲渡税率の差異を利用することで、単なる繰り延べではなく、税金額を少なくすることができます。
高収入であればあるほど所得税率・住民税率は高くなるので、節税効果が高まることは自明ですね。
・長期譲渡
上記でもお伝えした通り、所得税・住民税率と物件売却時の譲渡税率の差異を大きくすることで節税効果が高まるので、譲渡税率が短期譲渡よりも低い長期譲渡をしましょう。
5.減価償却を利用した節税にとって最悪なのは新築区分マンション
5.1.減価償却期間が長いため減価償却費をとりづらい
減価償却費を大きくとれると節税に効果的である とお伝えしましたが、新築区分マンションは耐用年数が長く減価償却費をとりづらいため、節税には向いていません。
株主優待名人・桐谷さんが「板」の読み方を伝授!
成行注文と指値注文の「板」への反映のされ方や、
ストップ安が起きる状況を、株初心者向けに解説!
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株を買うときは、気になる銘柄の株価をチェックする。証券会社のサイトやアプリで銘柄名を検索すれば、株価はすぐにわかるが、そこで見かけることになるのが、右のような数字が並んだ表が載る画面。これを 「板」 と呼ぶ。
成行注文と指値注文は、板にどのように反映されるのか
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板は投資家の気持ちを映す「相場の鏡」でもある!
また、板からは値動きだけでなく、人気の度合いも読み取れる。ここまで例に挙げた板を再び見てほしい。株価の間隔が飛ばずに、1円刻みで並んでいることがわかるはずだ。これは、 その株の注目度が低くなく、取引量が安定している ことを表す。
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ストップ高・ストップ安が起こるしくみも一目瞭然!
また、板は 左右の数のバランスが取れていると、人気が安定している ということになる。もし、右側、つまり買いたい側の株数が、売りたい株より多ければ、買いたい人がたくさんいて、この先株価が上がることが予想できる。
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急落により、1日の制限値幅の下限にタッチすると、今度は膠着状態が起こり、取引所は取引を停止させる。この状態を 「ストップ安」 と呼ぶ。取引所は、売買双方のバランスが取れるまで、取引を再開しないので、注文はたまる一方になる。普段は、注文が出た瞬間に約定するため、板に載らない成行注文も、ストップ安の間は、注文数が載る。
このように、 板が読めるようになると、いくらで約定するかだけではなく、なんでこうなったのか、という状況も理解できる ようになる。
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[人気株500激辛診断/米国株150]
◎巻頭特集
2022年後半の日本株&為替大予測
●日本株:秋に底入れ年末3万円へ
●為替:1ドル130円の時代に突入
◎第1特集
10万円未満で買える株は111銘柄!
人気の株500+Jリート14激辛診断
●2022年夏のイチオシ株
・10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
投資に役立つ数字の読み方を知ろう ●気になる人気株
・大型株/新興株/Jリート
●儲かる株の見つけ方
・ 旬の3大テーマ 「円安メリット株」「株主還元強化株」「会社予想が保守的な株」
・ 5大ランキング 「今期最新予想が大幅増収」「アナリストが強気」
「高配当利回り株」「少額で買える株」
●投資判断に異変アリ!
日本通運、住友不動産が「買い」に格上げ
東急、新生銀行、シャープが「弱気」に転落
◎第2特集
高利回り&割安株を狙え
波乱相場ならではの狙い目株が続々!
人気株500以外からセレクトした「買いの株100」
●桐谷さんオススメ株主優待株
●増配かつ高配当な株
●初心者オススメ5万円株 投資に役立つ数字の読み方を知ろう
●上方修正に期待大の株
●波乱に負けない高成長株
◎第3特集
人気の米国株150診断
●どうなる米国株?
「インフレなどで波乱は続くが10月末から上昇へ転じる!」
●注目銘柄
「有力定番IT株」「高配当割安株」「ディフェンシブ株」
●定点観測
「GAFAM+α」テスラ、エヌビディア、ネットフリックスなど
● 投資に役立つ数字の読み方を知ろう 投資に役立つ数字の読み方を知ろう 伝説のスゴ腕投資家バフェット が10年ぶりに株をオトナ買い
バフェットはいまの米国株をこう見てる&バフェットが買った銘柄をチェック!
◎人気連載もお楽しみに!
●10倍株を探せ! IPO株研究所
●自腹でガチンコ投資!AKB48ガチ株バトル 投資に役立つ数字の読み方を知ろう
●AKB48武藤十夢のわくわくFX生活!
●株入門マンガ恋する株式相場!
●どこから来てどこへ行くのか日本国
●人気毎月分配型100本の「分配金」
【2022年版】半導体関連銘柄の決算書の読み方
AMDやインテルが作る半導体は勿論個人が使うパソコンにも搭載されているが、大きな収益源は、これまた最先端技術を競い合うクラウド・プロバイダーなどのデータセンターだ。その運営者はアマゾンドットコム(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)などだが、AIという用途については、そこにエヌビディア(NVDA)のGPUなどが覇権争いに加わってくる。そうした業界の流れは、個社の決算資料からだけでは中々読み取れない。ましてや財務諸表だけでは技術の流れなどは全く理解出来ない。
例えば下記は同じくAMDの同じ決算に関わるプレスリリースに掲載されている数値だ。見るべきはNon-GAAPの数値だが、正直なところ、
突然1期分や2期分の決算発表に関わる資料を読んだところで、そのひとつひとつの数字が出来上がった背景事由までを理解するのは難しい
だろう。見るべき資料は同時に公開されるプレゼンテーション資料の方だ。
曲者は「市場予想」という摩訶不思議な数値
ただ昨今、決算発表に絡む株価の動きで、まず最も曲者と思われるのは「市場予想」なる摩訶不思議な数値だ。常にこれがピタリと当たっているのならば良いのだが、毎回「勝った」「負けた」が繰り広げられる。つまりよく外れるということだ。そして地合いが悪い時にともなると、少々「負けた」だけで、「アフターマーケット」と呼ばれる時間外取引で大きく株価が叩き売られたりするようになった。企業価値の分析がそれで出来ているのかは甚だ疑問でもある。
ファンドマネージャーとしての運用経験から言わせて貰えば、決算発表のプレスリリースを聞いて即座に売り叩いたり、買い上げたりする投資判断は、通常の長期の投資家はしない。というよりも出来ない。決算の数値を確認し、CEOとCFOのプレゼンテーションを確認し、自らの予想数値などと付き合わせたり、投資判断の源となっている根源的な着眼点でのエラーが無いかなどを確認する時間が必要だ。
ならば、あの脊髄反射のような素早さで買いや売りを繰り出してくるのは誰かと言えば、恐らく「ヘッジファンド」などの「プログラミング売買」だろう。デイトレーダーの人達でもプログラム売買の手法は使われている。予め何某かの市場予想なる数値を入力しておいて、数値発表と同時に自動的に発注を出すシステム(プログラム)ぐらいは今や簡単に組めるのだ。そして少ない利幅でも取れれば即座に反対売買をするという寸法だ。
実はそうした取引スタイルがまん延しているからか、昨今のヘッジファンドは押しなべてパフォーマンスが悪い。悪いからこそ、更に窮余の一策として無理をするという悪循環に陥っているかに見える。ただ残念ながら、それが暫しの間、市場全体のモメンタムを生み出すことがあり、現下のように地合いの悪い時は、正に「嘘から出た真」のような事態が暫く続く。問題は、長期投資家、ファンダメンタル重視の投資家がその短期的な需給による状況悪化にどこまで耐えられるかだ。
マイクロンテクノロジー(MU)の四半期決算をどう受け止めるか
今最もホットな決算発表だったものと言えば、メモリー半導体の大手、マイクロンテクノロジー(MU)が2022年6月30日に発表した四半期決算だ。2022年7月4日号の「プレミアム・レポート」に掲載した内容から、一部抜粋をご紹介しよう。
「最強の収益力とフリーキャッシュフローと共に過去最高の四半期収益を実現しました。また自動車、産業、ネットワーク市場、およびデータセンターとクライアントの両方のSSDで収益記録を達成しました。NAND事業は過去最高の四半期収益を達成し、エンベデッドビジネスユニットとストレージビジネスユニットのNAND収益も過去最高を記録しました」
「当社の1アルファDRAMおよび176層NANDランプは、業界内で数四半期先行しています」
「中国でのサプライチェーンの課題とCOVID-19対策にもかかわらず、これらの優れた結果を齎らすことが出来ました」
半導体業界の動向見立て
「CY2022年における業界全体のビット需要の伸びに対する私たちの期待は、前回の決算発表時に比べるとやや緩和(moderate)しています。第3四半期(3-5月期)末近くには、主にPCやスマートフォンなどのコンシューマー市場における最終需要の弱さが原因で、短期的な業界ビット需要が大幅に減少しました。これらの市場は中国での個人消費の弱さ、ロシア・ウクライナ戦争、そして世界中でのインフレの上昇の影響を受けています。中国でのCOVID-19対策は、一部の顧客にとってサプライチェーンの課題を悪化させ、マクロ経済環境も特定の顧客の間で注意を喚起しています。主にPCとスマートフォンのいくつかの顧客が在庫を調整しており、これらの調整は主に2022年の後半に行われると予想しています」
「モバイル、PC、および消費者市場の最終需要は弱まっていますが、クラウド、ネットワーキング、自動車、および産業市場は回復力を示しています。短期的な需要の弱さにもかかわらず、長期的な需要の傾向は依然として強く、長期的なDRAMおよびNANDビット需要のCAGRに対する私たちの見方は以前の予想から変わっていません。」
この一時的であろう消費者の需要低下をどう投資家として判断し、価格変動の中で次なる投資行動を起こすか
と言うことだ。また当然にして、このマイクロンテクノロジー(MU)の決算に絡む業界の横串をどのように刺すことが出来るかが、正に「半導体関連銘柄の決算書の読み方」の肝の部分となる。
3年間で変わったものを思い出し、この先を読む
がある。出来れば市場データなどを日々記録することなども、人間の頭脳というとてつもないAIにディープラーニングさせる最良の方法だと思われるのだが、それはバックデートで何があったかなど記憶を再生する時に大いに役立つものだ。時々、「過去データが必要な時は、ネットからダウンロードすれば良い」と嘯く御仁がいるが、それでは「どこかでこの数値は見たぞ」という閃きのきっかけは起こらない。
2019年と言えば、まだまだ新型コロナウイルスなど聞いたことも無い存在であり、米国大統領は共和党トランプ大統領だった時代。Huawei問題などで米国と中国が厳しく睨み合いを始めた頃だ。当時は、リモート・ワークという概念は未だなく、誰もがオフィスに通い「通勤なんて、痛勤だから、どこでもドアが欲しい」と思っていた時代だ。
それも今では相当に状況は変わった。昨今では「ハイブリッド・ワーカー・ネイティブ世代」或いは「リモート・ワーク・ネイティブ世代」と呼ばれる人たちまで誕生し、既に3年生になっている。テキストベースではなく、動画も使ったSNSでのコミュニケーションが日常の彼らにとって、「顔を会わせなければ仕事の良いアイデアは浮かばない」というのは、正に古典の世界だ。正にITリテラシーの違いなのだが、これが正に働き方改革だ。「ZOOMで、teamsで打合せしましょう」というのは日常の光景になった。
株式投資の大前提は「未来予測」。どんな投資家だって、終わった期の決算内容を見て「これは成長しそうな会社だ」とは判断しない。その
決算内容と、来期予想、ガイダンスが整合的であるかを判断して投資を行う。
仮にインテルが「今期から3nmの大量生産を始めます」と言って、それに基づくお絵描きのようなガイダンスを発表しても、誰もが「Pardon?」とぽっかりと大きな口を開けて聞き返すだろう。それはロードマップがジャンプするからだ。
ここで何を考えるべきかと言えば、この時代の変化のベクトルの向こうは、どう繋がっていくかを想像することだ。今の中高年でも、若い頃、携帯電話不要論を唱える当時の中高年を「時代について行っていない」と困惑したことは覚えているだろう。これからも次から次へと次世代が時代を変えていく。その流れについていけるか、オールドファッションに固執するかは投資家個々の判断であり、自己責任だろう。
半導体を作るにはたくさんの製造装置が必要だ
半導体製造の各過程を担う企業が言っている話が、整合的であるかどうかをチェックする
具体的には、半導体メーカー(インテル、AMD、エヌビディア、Samsung、クアルコムなど)の言っている話と、半導体製造装置メーカー(アプライドマテリアルズ、ASML、東京エレクトロン、スクリーンなどなど)が言っている話が整合的であるか。最近はTSMCなどのファンダリー(製造請負)の話も突き合わせる必要がある。さらに言えば、ウェハーは信越化学とSUMCOで世界の大勢を握っているので、それらも大事だ。余裕があるならば、フォトレジストなどの材料企業も見ると良い。
なぜ、AMDやエヌビディアが抜きん出た存在になれたかというと、その一つの理由が彼らが半導体製造工場を持たないIP企業であり、その製造請負をファンダリーの雄、TSMCが行っているからだ。元々は製造プロセスに付加価値は無いと言われて、製造工程が分離された歴史があるが、今やTSMCが居なければ最先端微細加工の半導体は量産出来ない。Samsungでさえ、漸く3nmで量産出来ると言ったが、まだ信頼されていない。ならば何故、TSMCが最先端製造を出来るかと言えば、これがまた超最先端の露光装置であるオランダASML社が作るEUV露光装置をTSMCが使えるからだ。以前は日本のニコンやキャノンも露光装置では頑張っていたが、EUVがトレンドになった段階で脱落した。実はインテルとニコンの連合が強かったという思い出話もあるが、だからインテルも時代に遅れてしまった。
こうした製造装置メーカーの開発動向、そして受注動向や受注残などから、実質的な需要動向を見極めることが出来る。
であり、個社の財務諸表を見るだけでは恐らく何の分析にもならない。BS/PLなど財務諸表を読み解くことは重要だが、それに精通するまでには幾ばくかの苦労が必要だ。それよりも、決算資料として提示されるプレゼンテーション・マテリアルを読み、業界の複数社の動向から裏を取り、それが大きなビジネストレンドや技術ロードマップと整合的なものであるかを読み取ることが近道だ。
仮に短期的にエンドマーケットで多少の需要変動があったとしても、逆に技術ロードマップから遅れることは、巨人インテルでさえ苦労している現状への迷い道となる。だからこそ、大きな流れを読み解くことが半導体関連銘柄の決算書を読み解く上では重要だ。
その意味では、エヌビディアのJansen 投資に役立つ数字の読み方を知ろう CEOも、ソフトバンクグループの孫会長も口を合わせるように、AIを核にした大きな時代の流れはまだまだ始まったばかりであり、そのポテンシャルは計り知れない。そして現在は「クルマが走るデータセンタ化していく」(アプライドマテリアルズのゲイリー・E・ディッカーソンCEO)という新しい流れも加わっていることも大きなこれからの投資の為のヒントとなるだろう。
編集部後記
- part1:半導体関連銘柄の決算書の読み方(前編:半導体産業の全体像、半導体の製造プロセスを整理)
- part2:半導体関連銘柄の決算書の読み方(後編:決算資料の見方)
- part3:半導体関連銘柄の決算関係資料を読む(川上及び前工程編)
まずは無料版から
また、FG Free Reportについても今後バックナンバーを増量してまいります。
このFG Free Reportをはじめ、投資未経験者の方からベテランの方まで幅広くお楽しみいただけるコンテンツをご用意しております。以下のリンクにまとめてありますので、是非ご覧ください。
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今回の記事に関するご質問、知りたいこと、記事のご要望などがございましたら、お気軽にメール([email protected])や各種SNS(Twitter、Facebook、Instagram)からご連絡ください。お問い合わせフォームからもご連絡いただけます。
買い気配とは?気配値の読み方と株の値動きを察知する方法
気配値とはどういうものか、はじめに解説させていただきます。
気配値(板)とは
気配値と板は同じものと考えて問題ありませんので、呼びやすいほうを呼ぶと良いでしょう。
気配値に表示されるのは指値注文のみ
あくまで例外ですので、基本的な使い方としてはやはり指値注文を見ることになるでしょう。
買い気配・売り気配とは
これを「特別気配」と呼び、気配値に「特」や「S」などのサインが買い・売りのどちらかに表示されます。
気配値には「厚さ」がある
よって、買い板が厚ければ上昇傾向にあり、反対に売り板が厚ければ下落傾向にあると考えることが可能です。
気配値(板)の読み方を解説!
気配値の読み方を知っていればトレードの快適度が劇的に上がりますので、ぜひマスターしましょう!
気配値の基本的な読み方を知ろう
先述したとおり、数の多いほうが勢いがあるので、気配値を見た時点でどちらが強いかをすぐに把握できます。
希望価格の一致で売買が成立
①買い手が521円に指値注文する
②売り手と買い手がどちらも520円に指値注文する
③売り手が519円に指値注文する
ただし、後述する状態であるときは例外的に成行注文を入れられる場合があります。
板の厚いときは指値注文が通りにくい
板が厚い状態は「防御が高い」とも言われており、お互いに厚いと膠着してしまうため、それを防ぐためにどちらかが攻めの成行注文を入れるパターンがあるわけです。 投資に役立つ数字の読み方を知ろう
合わせて覚えておきたい気配値の読み方
実際に気配値を練習しながら、ぜひ参考にしてくださいね。
気配値に表示される文字
気配値の文字「特」の意味
気配値の文字「前」の意味
気配値の文字「S」の意味
ただし、ストップ高・ストップ安は途中で「はがれ」となる場合があるため、その一日内はずっと制限されていると考えるのは禁物です。
気配値は損切りの判断にも役立つ
ブレイクした瞬間がわかりやすいので、気配値の初心者におすすめといえるのです。
「フル板」でハイレベルな読みを実現
以上の特徴から、気配値をメインにトレードをしたい方にとっては、フル板はまず間違いなく大きな貢献をしてくれるツールといえるでしょう。
初心者の株・資産運用~投資の世界を知ろう~
そのためには、 常に自分の保証金率がどうなってるかを把握することが重要です。追証になり強制決済になるのだけは、なんとしても避ける必要があります。
そして、保証金率を把握しながら、 複数回ナンピン買い出来る余力 を十分持って、計算しながら信用取引を行いましょう。
多くの株本ではナンピンは厳禁と書かれていますが、私は頻繁に損切りを行ってしまい損切り貧乏にならないように、適度にナンピンをして取得単価を下げることも大切だと感じています。
株式投資で確定申告が必要な場合とは?基準は20万円!
最新5年間のS&P500とTOPIXのチャート比較
そこで質問です。皆さんは「外国税額控除」という制度をご存じでしょうか。
外国籍のETFや米国株に投資している方には、ぜひ知っておくべき制度 です。興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
外国税額控除とは
外国株式の配当金や海外ETFの分配金は、租税条約により、外国では課税されないことになっています。
しかし、配当金や分配金は、現地で既に課税されてしまっています。そのため、その 二重課税を調整するために、一定額を所得税額から差し引くことができる 外国税額控除が設けられています。
外国税額控除を受けるためには、確定申告が必要 になりますが、少し注意が必要です。
「外国税額控除」の確定申告をした場合、外国税の10%分がそのまま還付されるわけではありません。自分の払った所得税から還付される形となります。そのため 納める所得税が少ない人 は 外国税額控除 を受けることは
また、 NISA口座の場合、外国税額控除の適用は受けられません。 そもそも国内で配当金・分配金で課税されないため、二重投資に該当しないためです。注意しましょう。
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