トレードを学ぶ

RSIの見方

RSIの見方
テクニカル指標(インジケーター)

第8回 RSI(Relative Strength Index)

株価が10日間も上昇し続ければ、多くの投資家は心理的に「かなり買われたのではないか・・・そろそろ下がるのではないか」(買われ過ぎ)、逆に10日間売られていたのであれば「かなり売られた・・・そろそろ上昇するのではないか」(売られ過ぎ)などと考えたくなるものです。
しかし「買われ過ぎだ」「売られ過ぎた」と言っても、どこまでが買われ過ぎでどこまでが売られ過ぎなのか明確な基準があるわけではありません。
つまり、それぞれが場当たり的な判断になっているのです。
ですので、何とか一定の基準を設けて「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を客観的に把握しないとなりません。
そこで登場するのが、RSIです。買われ過ぎ、売られ過ぎを数値で把握しようとするものです。

最初に14日間RSIを求める式(公式1)

  • A:14日間の値上がり幅の平均
    B:14日間の値下がり幅の平均

2日目以降の14日間RSIを求める式(公式2)

  • A’:14日間の値上がり幅の平均
    B’:14日間の値下がり幅の平均

12.143×13=157.859に16日目の値上がり幅を足します。
ここでは16日に下落していますので0を足します。
よって、157.859を14で割ることになります。
157.859÷14=11.276

5×13=65に20(16日目の値下がり幅)を足します。
65+20=85 85を14で割ると
85÷14=6.071

日経平均株価 14日RSI

TOPIX 14日RSI

RSIの見方

売買の目安としてはRSIの数値が70%以上になると買われ過ぎゾーン、逆に30%以下になると売られ過ぎゾーンに入るとされています。
そして、それぞれのゾーンに入った後に反転した動きになったところで買われ過ぎゾーンの時は“売り”を、売られ過ぎゾーンの時は“買い”を考えるとされています。
つまり、RSIの冒頭で述べました「買われ過ぎ」、「売られ過ぎ」を感覚的なものではなく数値で把握するというものです。上図のグラフを見て確認してみてください。

RSIはその計算日数を変えるとその振幅の回数が多くなります。ちなみに、5日のRSIを見てみましょう。
14日RSIよりも5日RSIの方が70%ライン、30%ラインを越える回数が多いのが見てとれます。確かに14日RSIだとそれぞれのラインを越える回数は少なくなります。銘柄によっては1年間ほとんどシグナルが出ないケースもあります。
逆に5日だと頻繁にシグナルが出ます。もちろん、いいタイミングでシグナルが出ることもあるが“ダマシ”(はずれること)もまた多いのも事実です。
筆者の経験をここで述べさせていただくとすれば、14日のRSIを使用するよりは5日から10日までのRSIを使った方が上手くトレードできた回数が多かったようです。

日経平均株価 5日RSI

TOPIX 5日RSI

これは一つの売り買いのシグナルを出す方法です。
RSIが70%ないしは30%のラインを超えている時、例えば70%以上の時に株価は上昇しているのにも拘らず、RSIの数値が株価の方向(上昇)と逆に下がっているケース。
RSIが30%以下にある時で株価は下がっているのにも拘らず、RSIが上昇していているケース。
このようなケースを“逆行(ぎゃっこう)”と言って有効な売買シグナルとされています。
この場合、RSIの指し示す方向に動くとされています。

RSIの短所

RSIは一定の期間変動幅の中でどれ位株価が上昇しているのか、下落しているのかをはかるものです。
よって、ある一定の値幅の中で株価が上位にある(買われ過ぎ)、下位にある(売られ過ぎ)という時には有効なシグナルが出やすいのですが、相場が今までとは違う大きなトレンドで上昇し続けたり、下落し続けたりする場合にはその大きなトレンドを掴み損ねる可能性があるのです。
つまり、トレンドの上昇ないし下降の早い段階で売りシグナル、買いシグナルが出てしまいその後の大きな値幅を取り損なうということがあるのです。
こういう時のために他のテクニカル分析を補助的に使うのも一つの方法です。

ストキャスティクスの設定と使い方、RSIとの違い

ストキャスティクス

ストキャスティクス

出典: TradingView提供のチャート

★ストキャスティクスとは
ストキャスティクスは相場の過熱感(買われ過ぎ・売られ過ぎ)を表示するインジケーター

★ストキャスティクスの種類 RSIの見方
ファストストキャスティクス
スローストキャスティクス

★ファストストキャスティクス
・「%K」と「%D」の2本のラインを利用
・相場の動きに迅速に反応するが、短期トレード向きで「だまし」が多い

★スローストキャスティクス
・「%K」と「Slow%D」の2本のラインを利用
・ファストよりも「だまし」が少ない

ストキャスティクス 比較

出典: SBI証券アプリ提供のチャート

副管理人アイコン

ストキャスティクスの計算式

ストキャスティクスの見方と使い方

管理人アイコン

★基本的な使い方
レンジ相場(ボックス相・保ち合い相場)に向いており、強いトレンドが出ている時はラインが100か0に張り付いてしまうことが多くて不向き。レンジ相場での逆張りで利用される。

★買いシグナル
・「Slow%D」が0~20%(売られすぎ水準)にある時に「買いシグナル」と判断
・20%以下で「%K」が「Slow%D」をゴールデンクロスすると強い買いシグナル

★売りシグナル
・「Slow%D」が80~100%(買われすぎ水準)にある時に「売りシグナル」と判断
・80~100%で「%K」ラインが「Slow%D」をデッドクロスすると強い売りシグナル

ストキャスティクス 使い方

出典: SBI証券アプリ提供のチャート

ストキャスティクスはダイバージェンスがねらい目

副管理人アイコン

管理人アイコン

管理人アイコン

ストキャスティクス ダイバージェンス

RSIの見方 出典: TradingView提供のチャート

管理人アイコン

H2:ストキャスティクスの設定値

副管理人アイコン

管理人アイコン

ストキャスティクスとRSIの違い

RSIとは

RSIはパラボリックなどのテクニカルツールを開発した米国のワイルダーが開発したオシレータ系テクニカルチャートのひとつで、「Relative Strength Index」の頭文字を取った用語です。

ストキャスティクスとRSI

出典: TradingView提供のチャート

ストキャスティクスとRSIの違い

管理人アイコン

RSIとの違い

出典: RSIの見方 TradingView提供のチャート

副管理人アイコン

テクニカル関連情報

まだコメントがありません

この記事にコメントする

コメントをキャンセル

よく読まれているブログ

バルチック海運指数

バークシャーハサウェイ ポートフォリオ

「投資コラム」の人気記事トップ3

東証プライム企業一覧とプライム落ち銘柄一覧【最新版】を大公開。 さらに随時、東証プライム企業一覧・東証プライム脱落の企業一覧(プライム落ち銘柄一覧)の最新情報を更新していきます。 ※追記:2022年1月14日、東証プライ […]

東証プライム企業一覧

ETFS天然ガス上場投資信託はなぜ安い? RSIの見方 そんなことが言えなくなる時代が来るのかもしれません… 2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け、コモディティ価格が軒並み上昇しています。 天然ガスも例外では […]

天然ガスETF

大引けの大量買い、出来高が急増する理由を投資診断士が解説 (最終更新日:2021/12/1、元記事:2018/10/17) 歩み値の15時を見ると、大引けに大量買いがいつも起きています。なぜでしょうか? 良いところに気づ […]

出来高急増

よく読まれているブログ

最新のブログ

ブログ記事を検索する

よく検索される注目キーワード

おとなの株ラウンジの管理人

「おとなの株ラウンジ」運営責任者。日本株投資歴15年。投資診断士。テクニカルアナリスト一次試験合格!バフェットとPリンチが心の師。リーマン・ショックで運用資産半減⇒1度は株から足を洗うが、バリュー投資+テクニカル投資で復活。バリューグロース+テクニカルを組み合わせた投資が得意。座右の銘は未練残すな、金残せ
【note始めました】
初回は22年後半も期待の海運株を紹介しています。
note記事「業績絶好調!まだまだ伸びる海運株」

人気のブログランキング

東証プライム企業一覧

1

テンバガー候補 2022

2

米国株 テンバガー候補

3

天然ガスETF

4

出来高急増

5

BNF 小手川隆

6

メタバース銘柄 本命 日本

7

増し担保解除

8

MACD 設定

9

スキャルピング 手法 コツ

10

カテゴリー

免責事項 掲載している情報や口コミについては、万全を期しておりますが、その内容の安全性や正確性などを保証するものではありません。
ならびに、当サイト介した外部ウェブサイトの閲覧、ご利用は、お客様の責任で行っていただきますようお願いいたします。
万一、外部ウェブサイトの利用につき問題が生じた場合、
その責任はリンク先の外部ウェブサイトが負っていますので、外部ウェブサイトと利用者ご自身の責任で対処してください。

Trading ViewのRSI表示方法と設定、活用方法

Trading ViewのRSI表示方法と設定、活用方法

Trading View

この記事では、 Trading ViewでRSIを表示する方法と設定の仕方、Trading ViewのRSI活用方法と売買シグナル について紹介します。

Trading ViewのRSI表示方法と設定の仕方

RSIは、 過去14日間において、チャートの上昇・下降の勢いの強度を数値化する、オシレーター系のインジケーター です。

目安として、RSIが 70 を超えた場合は買われすぎ、 30 を下回った場合は売られすぎとされています。

Trading ViewにRSIを表示するには、Trading Viewにログインした後にチャート上部の 「インジケーター」 をクリックします。

ラインの色や太さ、RSIの背景などを変更し、 自分のみやすいように設定 しましょう。

Trading ViewのRSI活用方法と売買シグナル

Trading ViewでRSIを表示すると、売られすぎもしくは買われすぎの状況がわかるため、そのタイミングで 逆張り するのが一般的な活用方法です。

例えば、RSIが 70を超えたタイミング で相場が反転すると判断して売る、などです。

しかし、単純にRSIだけで判断すると、 勝率 は高くありません。

例えば、 三尊天井 と呼ばれる三つの山形は高値圏のチャートでよく見られますが、そのように3回前後の高値が続くことを考慮する必要があります。

また、一定期間の上昇と下落を繰り返している相場の場合は、 ダマシ になりやすいことも知っておきましょう。

そこで、 価格の値動きとRSIの動きの違いに注目した方法 を紹介します。

まずは、価格が上昇しているにも関わらずRSIは下降している、 ダイバージェンス が発生している場合です。

これは、価格が上昇しているのに、RSIが買われすぎの状態から次第に売りが増えていることを意味し、近い将来に価格が下落するという 売りシグナル となります。

次に、一見ダイバージェンスが発生しているように見えて、実はトレンドが継続している リバーサルシグナル も、RSIでわかります。

リバーサルシグナルは 隠れダイバージェンス とも呼ばれ、利用の難易度は高めです。

そこで、よりRSIを活用するには、 他のインジケーターと併用 するのがおすすめです。

まず、RSIに 移動平均線 を重ねて表示しましょう。

RSIは上下の幅が大きい オシレーター系 のため値動きが大きいときには売買シグナルがわかりにくいことがありますが、移動平均線を加えることにより、平均の動きと比較しながら売買シグナルを探ることができます。

表示する方法は、まずRSIをTrading Viewで表示し、「RSI」の横の矢印をクリックし、 「RSIにインジケータを追加」 より移動平均線を選択します。

次に、RSIに ボリンジャーバンド RSIの見方 を重ねて表示する方法です。

ボリンジャーバンドは通常はローソク足に表示されますが、Trading Viewでは ボリンジャーバンドをRSIに重ねて表示 することも可能です。

標準偏差 を示すボリンジャーバンドとRSIを併用すると、 二つの売買シグナルが重なったタイミング で判断することができ、より勝率が高まります。

MACD をRSIに追加して使用することもできますが、Trading ViewではRSIの下段にMACDが表示されます。

RSIに追加したMACDは、RSIの数値に対する MACD となります。

RSIが上昇し続けて買われすぎに見えても、MACDで デッドライン が発生していれば下降トレンドに入る可能性が高いと判断するなどの活用ができます。

この記事では、Trading ViewでRSIを表示する方法と設定の仕方、Trading ViewのRSI活用方法と売買シグナルについて紹介します。
について見てきました。

ストキャスティクスRSI

FX初心者におすすめ!FXの基礎知識や失敗しないための方法を紹介

詳しくみる

【初心者におすすめ】FX自動売買とは?

詳しくみる

スプレッドとは

詳しくみる

【2021年】FXの税金や確定申告・税率について

詳しくみる

FX取引手法とは?初心者に役立つ分析方法を紹介

詳しくみる

【初心者向け】無料デモトレード

詳しくみる

トラッキングトレード ガチンコバトル!

詳しくみる

FX用語集

詳しくみる

FXブロードネットが選ばれる5つの理由

詳しくみる

テクニカルチャート分析

詳しくみる

【初心者から上級者に人気】ドル円予想レポート

詳しくみる

テクニカルビジョン

テクニカルビジョン

テクニカル指標(インジケーター)

一目均衡表とは|基本的な設定の値と見方をわかりやすく説明

テクニカル分析理論

エリオット波動理論|5波によく見られる衝撃波の変形パターンとは?

テクニカル分析理論

エリオット波動理論|強気相場3波の上昇目安と判断基準

未属性

MT5を利用できる日本国内のFX会社【2022年最新版】

テクニカル分析理論

エリオット波動理論|代表的な修正波のフォーメーションについて

テクニカル分析理論

エリオット波動理論とは|基本知識を完全網羅【入門編】

テクニカル分析基礎

トレンド系とオシレーター系インジケーターの違いとは

テクニカル分析基礎

関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる